「愛国駅」と「幸福駅」

北海道施設  |

かつて国鉄末期に一世を風靡した鉄道駅が北海道にありました。それが広尾線の「愛国駅」と「幸福駅」です。
国鉄広尾線は北海道の帯広から十勝平野を南下し、広尾駅を結ぶ全長84kmの路線でした。帯広を出て3駅目に愛国駅、さらに2駅先に幸福駅がありました。広尾線が廃止になった今でも駅舎が残されており、記念きっぷを買うことができます。


この2つの駅が有名になったのは、1973年に放映されたテレビ番組がきっかけです。この番組で幸福駅が紹介されたことで駅名の縁起の良さから一気に有名になり観光客が激増、「愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズとともにブームとなり、駅周辺では切符の増刷が行われるようになりました。1974年にはこのブームを受けた楽曲が「愛の国から幸福へ」のタイトルで発売されます。


しかし、もともと乗客が少ない広尾線は列車の本数が少なかったことから訪れる人の大半はマイカーかレンタカーあるいは観光バスを使うことが多く、営業利益の改善には至らず、そのまま国鉄末期に廃止となってしまいました。その後愛国駅は交通記念館に、幸福駅は鉄道公園として整備されています。
広尾線の「愛国駅」と「幸福駅」は平成20年に恋人の聖地に指定されました。幸福駅では駅舎もリニューアルが行われ、従来の駅舎の外壁の半分を再利用するなど、昔の面影を今に残しています。

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