「北海道観光マスター」とは、北海道の観光事業推進のために設けられた検定試験を受け、これに合格した人に与えられる称号で、平成18年から始められました。「訪問客を温かく親切にもてなす心、歓待精神を持つ人」と、主催者の北海道商工会議所連合会及び道内の商工会議所では定義しています。
道内の観光事業は、内地では見られない美しい自然環境や、広大な土地と、道民の歓待精神に支えられてきました。今後、この事業を更に盛り上げるためには、訪問客が時間をかけて北海道全域を広く周遊することが課題となっています。そのため特定地域の知識だけでなく、道全体に関する幅広い知識をもった人材の育成が急務となりました。
主催者側では、検定試験の実施によって道全体の観光に関する知識の習得やスキルの向上に役立ち、道民一人一人の観光振興への意識とホスピタリティーの向上を図る、としています。
検定試験に合格すると、証書、カード、徽章からなる合格証が交付されます。
試験は毎年11月23日頃に道内各地で行われ、試験時間は90分、出題数は50問で、合格点は70点以上です。出題は北海道の基礎情報、自然、観光地、交通網と交通機関、歴史、祭りについてです。受験資格に制限はなく、年齢、学歴、性別、国籍を問いません。公式テキストが販売され、検定試験対策セミナーも実施されています。